医学生や医者ってモテモテなんじゃないの?っと思っている人のための記事No.11
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甲状腺機能低下症でチラーヂンというお薬を飲んでいる患者さんがきました。
特に問題ない方で
「こんにちはー、元気ですかー、最近どうですかー」
とすんなり終わってしまう場合。
業界用語の確認でもしておこう…
私「甲状腺パネルって言われてピンと来る?」
学生さん「パネルってなんですか??」
何かの病気を疑う時にセットで調べる時になんとなく〜パネルと呼ぶことがあります。甲状腺パネルというとTSH、fT3、fT4とか鉄パネルというとFe、UIBC(TIBC)、フェリチンとか脂質パネルというとHDL、T-cho、TG、(LDLは保険上は採血ではなくて計算値のことが多い)など。
※TSHなどは検査項目なので気にしないでください。
医学生の時に先輩たちがワイセ(白血球のこと、ホワイトセルの略)が…とか今度エント(退院のこと、エントラッセンというドイツ語)になる…など業界人が使ってる言葉がかっこよく見えました。今は使いませんが…。
すると2,3人あとの患者さんが今度はTSH異常(甲状腺疾患のスクリーニングとしてはTSHのみで足りると言われています)がありました。
私「よく食べるものってありますか?海藻類とか…。他にうがい薬をよく使ったりしますか??」
患者さん「えっ、コロナでイ◯ジ◯うがいが良いって言ってたから毎日何回もうがいしてますよ!」
私「それが影響してるかもしれないですねー。すぐに採血(この場合はTSHとfT3、fT4)するよりもうがいをやめてもらってしばらくしてから採血して確認しましょう。」
このヨードが入っているうがい薬をたくさん使うことで甲状腺機能低下症になってしまうことは意外とよくあるんです。他に前半で聞いていた食べ物でも影響を受けることがあるので学生さんの一人に調べてもらうことにしました。
昆布類などを毎日食べる人で甲状腺機能低下症はあるんです。
他に甲状腺に影響を与えることとして私が経験した稀な症例としてはタバタ式ダイエットをしていた知り合いの薬剤師さんがTSH↓、fT4↓という普通ありえない値(難しい話になるので省略しますが…)を叩き出したため、なんか怪しい薬飲んでます?変わったことしてます?3ヶ月くらい前に激しい運動とかして今やめたりしてます??とかなりマニアックな質問をしたところ、3ヶ月前までタバタ式ダイエットを続けてその後やめたということが判明したのがあります。激しい運動で甲状腺機能低下症が誘発されるというのを前職の病院の偉い先生に教えてもらっていたので聞いてみたらそれらしかったです。TSH↓は半減期の問題でしょう(話が脱線しすぎるのでここまでで)。
とうちのクリニックだと甲状腺の病気でかかっている人が少ないので、話を無理やり広げていたら、そのさらに2,3人あとに来られた患者さんがなんと『昆布を細切りにして毎日飲んでいた』患者さんがそれをやめてもらってフォローの採血をした結果説明で来院してきました。
ここに”奇跡”が起こってます。
これもなぜか自分だけではなく同期の先生ともあるよねーって話をする医者あるあるだと思うんですが、
同じような症例がなぜか続いてしまう
ことがあるんです。専攻医時代に救急外来で耳が切れて受診した人をどうやって縫ったらいいんだろうって思っていたら救急の上級医の先生が軟骨ごと縫合するんだよと教えてくれて、その次は耳が取れそうな患者さんがきて、また耳の怪我で耳がとれそうな患者さんが…と3人連続して縫合したことがありますが、後にも先にも救急外来でそんな患者さんに遭遇したことはありません。耳鼻科でもないですしね…。
実はそのあとにさらに潜在性甲状腺機能亢進症でフォロー中の患者さんもきました。
優秀な学生さんには甲状腺の抗体について調べてもらってまとめ。
実は実習の最初から学生さんに配っていたスライドはさりげなーく、ちょいちょい気になるでしょワード(甲状腺機能低下症の診断基準とかはどうなんだろうなって気にならない?など)を盛り込み、最後のレクチャーに向かうように作られていました…、また引っ張ってます…。
医学生の頃から”今”を楽しめるために
family-doctor-shin.hatenablog.com
今日はこれくらいで。
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