医学生や医者ってモテモテなんじゃないの?っと思っている人のための記事〜2グループ目No.4
外来に通院している患者さんに対して主治医意見書という書類を書くことがあります。
これは介護保険を申請する場合に、病気や生活状況、認知機能はどうなのか、介護の手間がかかるのかどうかなどなどを記載します。
CGAと言う、高齢者総合的機能評価と訳されるものがあり、その内容を参考に主治医意見書の内容を記載していきます。詳細は省きますが、その中にADL(日常生活動作)とIADL(手段的日常生活動作)という機能的評価の内容が登場します。ちょっと難しくなってきましたね…。
日常生活をおくることができる能力がどのくらいあるのかというときに確認する内容だと思ってもらえれば大きく間違ってません。
このADLという言葉は業界用語になると思うのですが、その確認の仕方としてFIMというものやBarthel Indexなどがあり、医学生の間も医者になってからも教えてもらえる機会が少ない分野です。
では誰がよく知っているかと言うと…リハビリのスタッフをしている理学療法士さんや作業療法士さん、言語聴覚士さんたちです。
内容を覚えてねというよりは医学生や初期研修中に習っていないことだけど、医者だったら知ってるよね?といきなり聞かれることがある分野です。
ちょうど外来で新規の介護保険申請が必要そうな患者さんがいて、地域包括支援センターに連絡して初回の訪問日を設定する場面でした。介護保険って制度を理解したり、内容を覚えるのは大変なので、よくわからなかったら市役所に連絡をするか、地域包括支援センターに連絡をすると、とっても親切に対応してくれます。
このグループの学生さんは
「知らなくてもいいんだよ?」
と言うと余計に知りたいと思ってくれるらしいです。主治医意見書の話だけで済まそうと思っていましたが、BIとFIMの違いは?とか、どうやって評価しているんですかなど指導医側を喜ばせるような質問が多かったです!
BIはやろうと思えばできるADLのこと
FIMは実際にしているADL
FIMで重要なのは5点以下なのか6点以上なのかで一人でできるのか介助が必要なのかと言う部分
説明文を載せといてなんなんですが、この内容は医学生の間は知らなくても良い内容ですよ!!多分。
医者だとあまり知らない分野で興味がない先生も多いですが、看護師さんやリハビリスタッフなど他職種では知っている人が多くて共通言語となっていることが多く、医者なら知ってて当然でしょ?と思われています。
私「医者はADLを評価することは素人なんだから、よく知っているリハビリスタッフに聞いたり、実際にやり方を教えてもらう方がわかりやすいよ。大学でリハビリを見学することがあったら聞いてみると良いよ。」
学生さん「こんなに細かく勉強してるんですねー。」
私「そうそう、自分もFIMの講習会に参加したことがあるけど、かなり細かくわかりやすく評価のやり方が設定されているし、FIMがどの程度改善するかというのがリハビリの実力の評価にもなっていたりするんだよ。」
学生さん「リハビリって大学で習わないんですよねー。」
私「そうだよね、自分の大学の場合は整形外科の中にリハビリ科が所属していたけど、◯×大学のリハビリ科はとっても有名だし、前の病院もリハビリにとても力を入れている病院だったから、毎週FIMの点数が記載されていて頑張ってくれてるんだなぁと思ってたよ。」
逆に言うと…
この分野は医者は知らないだろう?とベテランの理学療法士さんに思われやすい分野でもあり、ちゃんと答えられると話が通じやすくなります。そんな分野がいくつかあります。
こうやってまた一つ、医者って勉強しないといけないことが多いんだなぁと医学生さんに体験してもらってます。
1日目の最後に振り返りをしますが、ちょうどこの当時に問題となった事件についての質問があり…勉強熱心なのは良いのですが…
続く