採血結果を見て癌を疑うとき??
ブログ村に記事が反映されなくなってしまいました…。直し方が分からず、今頑張っているところです。
別のランキングサイトに登録しましたので、応援していただける方は
⇧を1回クリックしていただけると嬉しいです。
今日は腫瘍マーカーではなくて、採血結果を見て『癌が隠れてない?』と確認したくなる場合があります。今日はそんなお話し。
例外は多いので、実際にかかりつけの先生に相談する方が良いですが、男性で急に貧血が進んでいて、体重も減少していると『癌が隠れてない?』と考えます。
貧血かどうかはヘモグロビン(Hb)という値を見ますが、今までよりも下がってきていたり、低い値だと医者の立場だと気になります。女性だと月経によって低めの人が多いですが、男性で貧血になるのは何か特殊な薬を飲んでいない場合だと『癌が隠れてない?』と疑うきっかけになります。
ヘモグロビンの大きさをMCVと言いますが、この値が低いと鉄分が少ないのでは?と考えて鉄が足りているのかを追加で調べます。
鉄が余ってくると貯蔵するためにフェリチンという値が上がります。鉄が足りないのであれば、通常フェリチンも下がるのですが、鉄の値が低いのにかかわらず、フェリチンが高い場合があります。
この場合を慢性炎症パターンと言い、癌などの悪性腫瘍か、リウマチなどの膠原病が隠れていないかどうか、他には結核や肺MAC症などの慢性的な感染症がないかどうかをさらに調べるきっかけになります。炎症がおきていると炎症性サイトカインという物質が多くなり、鉄分を利用できずにフェリチンが多く作られる状態になりますが、悪性腫瘍の場合はそれ以外にも腫瘍細胞の組織崩壊によっても起きると考えられています。理由はさておき、鉄が低くてフェリチンが高いのはなんらかの異常があると考えます。
業界用語では『鉄パネル』というと鉄、UIBC(TIBC)、フェリチンの3つのことを意味して、この値の組み合わせで単純に鉄分が足りないのか、癌などで鉄分を利用できない状態なのかを詳しくみるときに追加します。
今回は採血結果をみて癌を疑うとき?とはまず、今までの採血結果よりもHbの値が低くなっている場合でした。