医学生や医者ってモテモテなんじゃないの?っと思っている人のための記事No.9
次に来られた患者さんは血圧が安定したのでお薬を終了にしたのに3日ほどして再診された患者さんです。
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お子さんもご両親も通院している方です。
私)「今日はどうされました?」
か)「前回、先生が血圧が良くなってきたからお薬をやめましたが、大丈夫なのか心配
できました。」私)「どんなことが心配ですか?」
か)「最初はよかったんですよ。でも、昨日の夜になってなんか血圧が高いんじゃないかと心配になって測ってみたら180/80mmHgくらいになったので大丈夫かなと思ってきました。」
私)「血圧は測り直してみました?1回だけですか?」
か)「怖かったのでもう一回測ってみたら130/80mmHgくらいに下がってました。」
私「塩分が多かったり何か血圧が高くなったことについて思い当たることはありますか?」
か)「父親がゴーヤを食べて出血したからね、自分も昨日ゴーヤを食べてから血圧が上がったのでそうなっちゃうのかと思って。」
私「どうしたいですか?血圧の薬を再開したいですか?」
か)「そうですね、その方が安心です。」
私)「心配だと眠れませんか?」
か)「そうですね。」
学生さんの中には試験が気になっていて実習に身が入らない人もいました…
なんとか1つだけでも覚えて欲しいので、試験勉強をしてるっぽい学生さんに
私「さて、 今診察で聞いていたのはついさっき認知症が心配できた人と同じように聞いていたんだけど、『何をしてた』かわかる?」
学生さん)「診察してました!」
family-doctor-shin.hatenablog.com
私)「うーん、聞き方が悪かったかなぁ。相手が求めていることを確認してたんだけど◯◯◯◯と4文字でさっき教えたことなんだけどわかる?」
学生さん)「かいしゃくですか?」
私)「惜しい!『か』から始まって…」
学生さん)「『か』から始まって…『こ』で終わる?」
私)「いやいや、『かきかえ』ってさっき言ったじゃん。覚えてない?」
学生さん)「あっ、おっ、覚えてますよ。かきかえ、うーんと…」
わかるんだよねー、今役に立たない何か大事なことを聞いても試験前みたいな心に余裕がないと頭に入らないし、頭に入らないから余計実習を楽しめないし…。
でもね…、先輩のレクチャースライドを見る限り…おそらく『テストに出るところ』なのだよ!!!
ここ、専門医試験にでてくる6つのコアコンピテンシーの中の一番大事なところなんだよねー。
知識って使えることを実感しないと身につかないんだけど、自販機の前で一万円札しかなくて使えないなーって言ってるのと同じで、一万円札を使える場所をちゃんと探せばその価値があることに気がつくと思うんだけど使えないと思い込んじゃうと指導医側は困ってしまう…。(多分、私の実力不足…ごめん)
医学部で習ったことを実際に使っている(使える)場所がこの実習なんだけどなー。
でも、自分もそうやって思えるようになったのは少しずつ知識がついてきて他の先生がどうしているんだろうかと気になってきた初期研修医の後半くらいだったからなぁ…。実感してもらうのは難しいのかなぁ…。
なーんて考えてました。
さて、実習は2日目が終了し、実習中も見学した患者さんに関係する病気についてググってもらったり、イヤーノート(医学生が持ってる定番の教科書みたいなものです)で調べてもらったり、医学生って大変なんですよー。しかも、油断できないようにちょいちょいこちらから質問もしてますしねー。
3日目の最後には一番学んでもらいたい内容のレクチャーが待っていたんですが、それまでにまだまだいろんな患者さんがやってきます。
実際、実習はこんな感じで膨大な内容(それでもかいつまんでるんですが…)なので、もったいぶってる感じでごめんなさい。医学生って毎日こんなスライドが14-77枚(平均30枚程度)を送られて実習中毎日勉強させられているんです…。
今日はこの辺で!