優秀な人に目標設定をすると危険です!…というお話し
さて、
前回そこそこ難しい目標を自分で設定することが一番学習効果が高いよ
って声高々に叫んでみました!…が、最初にいくつか注意点もあるんです。
指導医目線(偉そうですみません…)でお話しすると…
もし、あなたの部下(研修医)が優秀な人であればラチェット効果に注意が必要です。
上の人間が目標設定をして目標数値などで管理する方が楽なのですが、優秀な人であれば自分で目標を設定することが重要になるんです!優秀な人に目標設定を指導医側がするのは学習効率が落ちてしまうんです。
指導医の立場では、ラチェット効果から逃れるためには結果を達成しているかどうかではなくて、そこにたどりつく『プロセス』評価を行うことが重要と言われ、できる先生ほどセンスでできてしまうのでどうやってその結論にたどり着いたかを言語化するプロセスについて質問などで明らかにしていく(優秀すぎて答えがわかってしまうが、考え方を言語化できていない研修医の先生に対して)のが重要です。
これってどこかで聞いたことないですか?ポートフォリオって『プロセス』評価なんですよね。でも、この評価方法は指導医側の主観が入ってしまうのが難点です。
逆に優秀だと思っちゃってる優秀ではない人が相手の場合は目標の設定の仕方についてルーフショットなのかムーンショットなのかを意識しなければ挫折したり、目標に縛られてしまって視野が狭まってしまうなど学習効率を低下させてしまうこともあります。
次回に詳述しますが、GoogleやIntelが使っているOKRなどではこの点を意識したフレームワーク(考え方の道筋の様なもの)となっています。
本来は達成できない様な目標(目的として区別します)であるムーンショットを掲げてしまうと優秀だと思っちゃってる優秀ではない人は挫折してしまいます。60〜70%達成できれば成功なのですが、特に完璧主義者であると100%達成していないと成功と考えられないことが多いため、不向きと言われます。一般的にはムーンショット(目的を掲げる)を選び、補助的にルーフショットを掲げる(中間管理目標の様なもの)という戦略が一番効率が良いと思われていて、これをもとに各種のフレームワークが組まれているような気がします(私見です)。
新しい業界で右も左もわからない状態であれば(初期研修医など)、慣れれば達成できる程度の目標であるルーフショットをいくつか掲げて指導医側がチェックをするのが効率的です。…が、優秀だと思っちゃってる優秀ではない人にルーフショットを掲げるとより一層うぬぼれが進んでしまいます。困りますよね…。
…という落とし穴があることを最初に伝えておきますが、そもそも目的も目標も浮かびませーんという場合はどうしたらいいのでしょうか?
ということが気になったら次回をお読みください!